「バカッター」が生まれる理由──SNSがゼロイチ思考を加速させる構造とは


 X(旧Twitter)を見ていると、やたらとゼロか100かでしか物を見ない人が多い。

ちょっと褒めれば「信者」、ちょっと批判すれば「アンチ」扱い。
白黒の間にあるグレーは存在しないらしい。いや、もしかしたら“見えない”のかもしれない。

そんな中でも特に目立つのが──
自分と違う意見に反射的に噛みつく輩。

心理学的には「確証バイアス」とか「オンライン脱抑制効果」なんて立派な名前が付いている。
確証バイアスってのは、要するに“自分に都合のいい情報しか信じない脳のクセ”だ。
人間なら誰でも持ってる。
でもな、反射的に噛みつくのはもう、ただのバカだよ。
頭が悪いって意味じゃない。ブレーキが壊れた車でSNSを爆走してるようなもんだ。


「みんな同じ意見だ!」は人工池の中の勘違い

さらに厄介なのは、「SNSで自分と同じ意見ばかり見かけるから、世間もそう思ってるに違いない」と勘違いしてしまうことだ。
それは現実じゃない。
システムがあなたの好む投稿を優先的に見せているだけだ。
要は、あなたは井の中の蛙で、しかもその井戸はSNSのアルゴリズムが造った人工池ってことだ。


SNSは議論の墓場

SNSの構造は噛みつき癖を加速させる。
短文・即反応・過激な発言ほど拡散されるアルゴリズム。
深呼吸して考える余裕なんてない。
「賛成か反対か」しか選べないアンケート会場みたいな設計なんだから、
そりゃ噛みつきたい人間には天国だろう。

でも、忘れちゃいけない。
SNSは議論の場じゃない。
他人の意見や思想を知る場であり、押しつけや否定をする場でもない。
そして本来は、似たような趣味や価値観を持った人と知り合えるツールだ。
それを、ただの噛みつき場に変えてしまうのは、使い方が下手にもほどがある。


「バカッター」という不名誉な称号

結局、こういう輩が跋扈しているのも、「バカッター」と揶揄される大きな理由のひとつじゃないだろうか。
SNSは便利な道具だが、乗っている人間次第で、優れた情報網にも、ただの騒音製造機にもなる。
使い方を間違えたら、笑われるのはシステムじゃなくあなただ。

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