「努力がつらい」「報われない」「続かない」
そう感じることは、誰にでもある。
けれど私は思うのです。
努力がつらくなる最大の原因は、“結果の見方”が偏っているからではないかと。
■努力の評価は「結果しだい」?
人はつい、努力の価値を「結果」で判断します。
上手くいけば「楽しい」、成果が出なければ「苦しい」。
でもその“結果”って、一体何を指しているのでしょうか?
たとえば、ダイエット。
体重という数字は明確で、進捗を測るうえでとても重要です。
しかし、体重だけにこだわると、他の大事な変化が見えなくなります。
-
食事の内容を意識するようになった
-
階段を登っても息が切れなくなった
-
睡眠の質が良くなった
-
自分の身体に興味を持つようになった
これらも、れっきとした「努力の成果」なのに、
「体重が減っていない」という1点に固執することで、自ら“失望する理由”を作り出してしまうのです。
■継続できる人は「結果の拾い方」が上手い
私は、努力を継続できる人にはある共通点があると感じています。
それは、途中の変化を“成果”として認識する力があるということ。
「昨日よりちょっと楽になった」
「今日は投稿できた」
「前よりも気分が前向きだ」
このような“小さなできた”を、自分の中でちゃんと拾って評価できる。
だから努力が苦ではなくなり、むしろ**“クセになる”**。
これは、脳の「報酬系」とも関係があります。
脳は「思っていた以上にうまくいった」と感じたときにドーパミンを分泌します。
その気持ちよさが「またやりたい」という動機につながる。
つまり、継続できる人とは、“脳が喜ぶ変化”を見つけるのがうまい人なのです。
■失敗とは“結果が悪かったこと”ではない
もうひとつ、私が強く思っていることがあります。
「失敗」とは、結果が悪かったことではない。
継続をやめたとき、初めてそれが“失敗”になる。
たとえ結果が悪くても、そこでやめなければ失敗ではない。
分析し、改善し、やり直せば、まだ途中。
「努力したのにダメだった」と嘆く人の多くは、
ダメだったのではなく、そこで終わらせてしまったからダメになったのです。
継続をやめたとき、それは本当に「失敗」になる。
そうでない限り、どんな結果も“途中経過”に過ぎません。
■成功する人が持つ「継続の力」とは
心理学者アンジェラ・ダックワースは、著書『GRIT』の中でこう述べています。
「成功に必要なのは才能ではなく、やり抜く力(GRIT)だ」
そしてスタンフォード大学のキャロル・ドゥエックは、
人の能力は固定ではなく、努力によって伸びるとする**「成長マインドセット」**を提唱しています。
つまり、継続できる人とは、
才能に恵まれた人ではなく、続ける意味を見つけ続けられる人なのです。
■努力を「設計」するという考え方──KGI/KSF/KPI
では、どうすれば私たちも「続けられる人」になれるのでしょうか?
そこで役立つのが、KGI / KSF / KPIというビジネス思考のフレームです。
少しだけご紹介させてください。
✅ KGI(Key Goal Indicator):最終的なゴール
→ 例:YouTubeで月収100万円を達成したい
✅ KSF(Key Success Factor):成功のための要素
→ チャンネル登録者数の増加
→ 再生数の増加
→ 投稿の継続
✅ KPI(Key Performance Indicator):日々の指標
→ 登録者数10万人
→ 再生数300万回/月
→ 投稿100本/年
このように、目標を分解して意味ある指標に落とし込むことで、
「今日は投稿できた」「登録者が200人増えた」といった変化が、
“努力が報われている証”として実感できるようになります。
目標を追いかけるうえで、途中の小さな“結果”に納得する仕組みを持っていること。
それこそが、継続の本質であり、努力を楽しくする鍵です。
■努力の本質は、継続である
努力がつらくなるとき、
それは「報われない」のではなく、
「報われていることに気づけていない」だけなのかもしれません。
自分にとって意味のある指標を定め、
そこに目を向けながら積み上げていくこと。
それが、努力を「つらいもの」から「楽しいもの」へと変えていきます。
■あなたはどの“結果”を見ていますか?
あなたは、自分の努力をどのような“結果”で評価していますか?
それは、あなた自身が定めた指標ですか?
それとも、他人に与えられた評価軸でしょうか?
努力は、自分の意思で継続できる。
そして継続の中にこそ、本当の結果が宿るのです。
0 件のコメント :
コメントを投稿